SONY PSP-1000 を据え置き型ゲーム機にする


カプコンのアーケードゲーム EXED EXES が好きでゲーセンでよくプレイしたものですが、徳間のファミコン版があまりにがっかりだったために、数年前にPSP版のカプコン アーケードクラシックスを購入しました。
しかし携帯ゲーム機の宿命で、画面は小さいわ、操作し難いわ、画面の向きを変えると更に操作しにくいわで、結局ほとんどプレイしません。

特に気に入らなかったのが連射で、敵が固いので連射が重要なのに携帯型なので指連射は難しいわ、ソフト設定の連射は秒間16連射程度だわで、使い物になりません。
そこで、外部コントローラーで秒間30連射でプレイできないかと、PSPを据え置き型ゲーム機に改造してみます。

実はPSPの据え置き型ゲーム機化は2年ほど前に計画していたのですが、部材だけ集めて画面の出力まで確認して止まっていました。
私は気分が乗らないとやらない性格なので、このまま勢いで一気に進めます。

PSPは初期型の1000を使います。
戻せなくなる改造をするので現在はゴミ同然となっているジャンクの1000を使います。
そもそも、PSP-2000/3000なら画面の外部出力はできますし、3000とかなら外部コントローラーを使えるかもしれませんが...。

まずはピンアサインです。
テスタと実機で確認しました。
同じPSP-1000でもいくつかロットがあるようなので、ピンアサインが異なるかもしれません。

センターの24ピンからPOWER、および各ボタン状態を取得しますので、FFCケーブルで外に出します。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
G H V V M M S S P × △ □ ○ R
N O O O O U E T O ? ?
D M L L N S L A W
E - + I E R E
C C T R
T

左の10ピンは方向+Lです。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
G 右 下 上 左 L


PSPのボタンは大量にあるものの、全てGNDへのスイッチなのでピン数の多いマイコン STM32F401 で実装しました。
コントローラーは信号線にPS/CLK/CMD/DATAの4ピンしか使わないプレステ2のものを使用します。
連射は秒間30連射で、スイッチで連射なし○×△□/○×連射○連射×を切り替えます。
また、画面を縦にしてもコントローラーの方向は同じになっているため、方向操作を90度変えるスイッチも追加しました。

最後の問題がアナログスティック。
分圧を利用したものだったのでPWMで疑似的にDACを実現したのですが駄目でした。
勝手に動いて使い物になりません。
今のところ使う予定がないので、元のPSPのアナログスティックを配線で引き出して接続しました。
アナログスティックの基板のランドがすぐ剥がれてしまうので引き出す時には要注意です(万が一、ランドが剥がれても残留しているところに半田付けすれば認識します)。

ということで、仮対応。
あーーー!しまった。
乱暴に扱ったら、LCDコネクタのロックを破損させてしまいました。
一旦、コネクタ+ケーブルを消しゴムと輪ゴムで圧着して仮止め。
やはり筐体に入れないとダメですね。

それでは悲願の EXED EXES を秒間30連射でプレイです。

... あれれ?
すぐ死ぬ。
連射が多いと弾切れの隙が大きくなるので、かえって難しくなりますね。
しかも、液晶とかコントローラーの遅延があるので、当時のままとはいきません。
それでも、連射のおかげで大型蟲や骸骨、要塞は楽になりました。
とりあえずコンティニュー使いまくりでEXED EXES倒しましたが、1000万点なんて到底無理です。

他のゲームもプレイしてみましたが、秒間30連射を必要とするゲームって意外とないんですよね。
本当にEXED EXES専用みたいなものです。


【追記】
カスタムファームウェアというものを使えばPSP-1000でもPCへ画面出力できるそうですが、そんな怪しげなものは使わずに素のPSP-1000を使っています。
デジタルRGB24ビット水平17kHz/垂直60HzをDACでVGAに変換、操作系は信号を引き出してGNDにショートするだけです。

















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