PC-8801mkII バッテリー交換 リベンジ (ユアサ 2-30FT ニッケルカドミウム2次電池)


中国から買った Ni-Cd 2.4V のバッテリーですが、ラベルには "Ni-Cd" と書いてあるもののNi-Cd セルではなく Ni-MH セルを使ったインチキ糞電池でした。
とりあえずそのまま PC-8801mkII で使ったものの、いつ爆裂事故が起こるか分かりません。

実際に PC-8801 や X68000 ユーザで、Ni-Cd の代わりに Ni-MH やリチウムポリマーを使ったために爆裂事故が発生した方もいるようです。
まあ、希少とはいえ PC-8801 や X68000 はまだまだ倉庫や納屋に眠っているからまた買って修理して使えばいいのですが、家が火事になってしまっては目も当てられません。
レトロコンピュータなどという、くだらないことで火事を起こすなど絶対にあってはならないことです。

ということで、Ni-Cd にはやはり Ni-Cd を使わなければなりません。
幸い、3.6V版には ZM60K セルを使った真正 Ni-Cd があります(刻印を信じるならば)。
そこで、3.6V版は ZM60K が3つ直列になっていますので、これをバラして2つ直列にすれば 2.4V になるんじゃね?
と思ったのでやってみました。
まあ、直列で電圧が倍になるのは小学生の理科レベルですからね。
※ちなみに、ZM60K の末尾の "K" はドイツ語の Kadmium の頭文字。

Amazonで ZM60K セルを使った真正 3.6V版 Ni-Cd が売っているので買おうと思ったら...
2020年5月から品切れ!

どうやら、3.6V版 Ni-Cd も入手不可能となってしまったようです。
一応、前回購入した際に4つほど余分に入手済みなのですが、もう手に入らないと分かるとバラして使うのがもったいなく思えてきました。

海外でもいいので、何とか Ni-Cd が手に入れられないか調べてみました。

[イタリア、スペイン]
eBay でいくつか 3.6V版 Ni-Cd 60mAh が出ていますね。
ただ、送料が分からないのと日本に送れるかが不明です。
100mAh 版で代用してもいいのですが、送料が2000円ほどかかります。
これだけお金を掛けて Ni-MH を使ったインチキ糞電池だったらどうしよう...。
まあ、ロックマン2 プラグ&プレイを買った時にお金をドブに捨てたことを考えたら大した額ではありませんが。

[イギリス]
以前、日本製の 3.6V版 Ni-Cd 60mAh が出ていたのですが、今はなくなったようです。

[インド]
Amazon India で3.6V版 Ni-Cd 60mAh が売っていますね。
ただし、日本には送れないようです。

[中国]
まだ AliExpress に Ni-Cd がいくつか出ていますが、高確率で Ni-MH を使ったインチキ糞電池でしょうね。
フィードバックを見ると、やはり Ni-MH が届いた人がいるようです。

さて困ったぞ。
一応、AliExpress に ZM60K セルの写真のものがあるけどインチキだろうなあ...。
どうするどうするどうする...
理性よりも欲求が上回ってしまった!
注文しちゃったよ。
いいよ、失敗してもせいぜいタバコ代程度だ(いや、タバコ吸わないんですけどね)。
それに、ロックマン2 プラグ&プレイよりはマシ(←まだ根に持ってる)

さあ届いた!
どないやあ!
ZM60K セル、キターーーーーーーーー!

Amazon で売っていたものと同じ ZM60K セルの 3.6V版 Ni-Cd でした。
もちろん刻印を信じるなら、ですが。
刻印2000。

それではバラして 2.4V として使ってみましょう。
ラベルを剥がして、電池を3つに分離します。
慎重に、慎重に...
失敗したら、ここら一帯が恐怖のカドミウムだらけになってしまいます。

何とか3つに分けて、これを2つにします。
半田付けしてしまうと、内部のガスが抜けなくなるそうです。
そこで、グルーで固めて熱収縮チューブで圧着しました。
念のため、極性と電圧、Ni-Cd であることをマジックで記載しておきます。
ちなみに、刻印があるほうが + です。
テスタで確認したところ、2.50V になっていました。
少し高めですね。

PC-8801mkII から以前取り付けたNi-MH のインチキ糞電池を外し、2列化した Ni-Cd を取り付けます。

取り付けたついでに、バッテリー充電方法を調べてみました。
電源ONにしてテスタで電圧を図ると 4.6V の電圧が R70 抵抗を介して 2.5V になっています。
電源OFFにすると、抵抗側が電池と同じ 2.5V となりました。

電源ON : 本体からカレンダーとバッテリーに電圧を印加
電源OFF : バッテリーからカレンダーに電圧を印加

どうやら、レトロコンピュータにはバッテリー満充電の検知などついておらず、電源ON中は常にバッテリーに充電しているようです。
これは、Ni-Cd は満充電から充電し続けても過充電にはならない特性を利用しているのでしょう。
しかし、Ni-MH やリチウムの場合は満充電になっても充電が行われ、やがて過充電になって爆裂してしまいます。
これが Ni-Cd の代わりに Ni-MH やリチウムを使ってはいけない理由です。

ちなみに Ni-Cd のデメリットであるメモリー効果ですが、大電流を使う場合に発生するため今回のようなカレンダー維持のような使い方では発生しないようです。

後日、調子乗って追加注文したら Ni-MH 送ってきやがった!
なあ~にい~?やっちまったな!

さすが中国!
やはり中国!
これぞ中国!

どーすんだ、コレ(笑)

























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