日立 H2のように、MSXの一部の機種にはRGB出力端子が付いています。
しかし、MSXのVDPであるTMS9918A(相当/互換)はコンポジット出力しかないため、RGB出力はできないはずです。
「それじゃ、このRGB端子って何なの?」
ということで、この謎に再び挑戦してみたいと思います。
以前にも一度挑戦しているのですが、その時はお化けのようにうっすらと映る程度でしたが、MSX2でまともに映るようになったLM1881Nケーブル、これを日立 H2にも試してみます。
...やはり、結果は同じでした。
お化けのようにうっすらと「H2」の文字が出るだけです。
しかし、音声出力を繋いでみると「ボーーーーーー」とノイズが出ています。
もすかすると、これってピンアサインが違うんじゃね?と思ったので調べてみます。
まずはテスタで基準電圧であるGNDを特定します。
総当たりでピンをチェックし、もし負電圧になる箇所があればGNDではありません。
GNDであればどのピンとショートしても必ず0V以上となるはずです。
その結果...
真ん中かよーーーーーーーーーーーーーーーーー!
やはり、ピンアサインがMSX2と違っていました。
GNDが判ればあとはオシロでピンを総当たりで調べていくだけです。
C-Syncはお馴染みの波形なのですぐに分かりました。
R/G/Bは細かいアナログ波形が3つあったので、これで間違いないでしょう。
あとは常時+5Vが2か所、GND同等が1箇所です。
+5VはYs/AVCだと思いますが、GND同等はおそらくサウンドでしょう。
H2用のピンアサインが判明したので、実際に映してみましょう。
MSX2用の変換ケーブルはちょっと失敗だったので、これを流用してH2用に繋ぎ変えます。
さて、どうでしょうか...。
映りました!
が、BLUEとGREENが逆でした。
ピンを入れ替えてやり直しです。
正しい色になりました。
サウンドも出ています。
どうやら日立 H2はピンアサインは独自であるものの、MSX1でRGB出力ができるようです。
それではコンポジットと映像を比較してみます。
またいつもの「信長の野望 全国版」(カセット)です。
やはりコンポジットはぼやけていますね。
しかし、解像度が低いとはいえ色滲みは出ていません。
TMS9918Aって優秀ですね。
次はRGBです。
輪郭ははっきりしているものの、色が何だか変。
ああそうか、黒が出ていないんだ。
やはり無理やりRGB化しているためか、それともLM1881NでH/V-Sync分離しているせいなのか。
ちょっとこれは常用は無理かな。
以上、MSX1はコンポジットでも十分綺麗に映るので、RGB出力に拘る必要はなさそうです。
[追記]
どうやらNTSCの色係数でそのまま出力しているそうで、逆数を掛けて調整すればいいそうです。
面倒なのでやりませんが。